2009年 01月 04日
しぶんぎ座流星群
いきなりですが、「しぶんぎ座流星群」ってご存じですか?

「しぶんぎ座」という星座自体、馴染みが薄いですよね。
この星座、昔はあったのですが、今は無くなったそうです。かつては、おおぐま座のそばにありました。
で、この無くなってしまった“しぶんぎ座”から名付けられた「しぶんぎ座流星群」は、
「ペルセウス座流星群」(8月)、「ふたご座流星群」(12月)と併せて、三大流星群と呼ばれています。
「しし座流星群」が含まれないのは意外ですね。

実は今朝(4日)未明、この「しぶんぎ座流星群」が極大を迎えました。
今年は月明かりが無いので、天気が快晴であればいつもより流星群がよく見えると期待されていました。

見え方は ↓ こんな感じになるはずです。
しぶんぎ座流星群_f0018464_19172213.jpg
結構、良い感じですよね。^^

ここで私は、流星群と星景写真を絡めて撮ったら面白いのではないか、と考えました。
参考までにネットで検索して見たところ、
コンポジット星景写真と流星群を絡めた写真は殆ど見あたりません。

誰もやっていないのなら、俺がやってやろうじゃないか!

私の中で、野心が沸き起こりました。
で、深夜に防寒体制を整え、江戸川の河川敷に行ってきたのです。
場所は、以前、コンポジット星景写真を撮った場所からちょっと行ったところ。
以前の撮影で、ロケーションもカメラ側の設定も確認済みです。
っていうか、あれはこの日の為の練習だったのです。

撮影に際して河川敷に滞在した時間は4時間強。
真冬の深夜の河川敷は殺人的な寒さでしたね。マジで辛かったです。
そんな思いをして撮ってきた“渾身の力作”を紹介します。



  
Nikon D300 + AF DX Fisheye ED 10.5mm F2.8G
しぶんぎ座流星群_f0018464_711464.jpg
↑ クリックすると大きくなります。

あれれ・・・? 普通の星景写真になってしまいましたね。(^^;
流星がほとんど写らなかったです。
実際には、肉眼でも結構多くの流星が確認できたんですよ。
撮影中に、少なくとも10個以上は見つけました。
ただ、流星が光るのはほんの一瞬なので、ちょっとしか写らないみたいです。

折角なので、撮影データを紹介します。
今回の撮影データは、SS:10秒F4、ISO400、0.0EVで、連続で995枚撮影して比較明コンポジット。
995枚×11秒(SS:10秒+インターバル1秒)÷60=約3時間2分露光相当になります。

上の山吹色の部分が、前回と設定を変えた部分です。(前回は、SS:8秒、F5)
流星が写りにくいだろうと思い、風景が飛ぶのを覚悟の上で設定を変えたのですがダメでした。


↓ 参考までに、中央部分の等倍切り出し画像を紹介します。
しぶんぎ座流星群_f0018464_7405525.jpg
こんな感じで、一応、ちょっとですが写ってはいるんですよね。

ちなみに、一番上の流星はしぶんぎ座流星群ではなく、普通の流星です。
だって、放射点から出ていないですからね。
これらの流星は、本当はもっとはっきりと長く光っていたのですが、実際に写ったのはその一部分だけでした。
光の弱い、小さな流星に至っては、全く写りもしていませんでしたね。

長い軌跡や小さな流星を写すには、もっと感度を上げる必要がありますね。
でも、そうすると地上の街並みは白く飛んでしまいますし、星の軌跡がかなり五月蠅くなるでしょう。
コンポジット星景写真と流星群を絡めた写真がほとんど見あたらないのは当然で、
どうやら絡めること自体に無理があったみたいです。(^^;
今後、流星を撮るときは星景写真にとらわれずに流星を撮る事だけを考えます。

流星群の撮影は失敗しましたけど、今回の写真は自身初の3時間超露光相当の写真になります。
コンポジット写真自体の出来は悪くないので、今回はこれで良しとしますね。^^
寒くて辛い思いをした分、写真に思い入れもありますし。


Nikon D300 + AF-S DX Zoom Nikkor ED 17-55mm F2.8G
しぶんぎ座流星群_f0018464_1954883.jpg

↑ 実は、初めはDX17-55mmF2.8Gで撮影を開始しました。
でも、30分ほど経過したときに、17mmでは写す範囲が狭すぎることに気づきました。
で、魚眼に切り替えて取り直した次第です。
ちなみに、上の写真には流星は全く写っていません。(^^;

今回は結構気合いを入れて撮りに行ったので、正直なところガッカリしています。
でも、失敗の中には必ず得るものがありますね。
この経験を今後の糧に、次の星景写真を練ることにします。
(それにしても寒かったなぁ・・・。防寒対策、考え直さなくちゃ。)


<1/5追記>
この記事をUPしたあと、色々と考えたのですが、
SSを長くしても流星の写り具合には影響はないので、ISOを上げないといけませんね。
で、その分SSを短くして調節すれば良いと思います。
実際には、SS:3~5秒、F4、ISO:1600あたりで撮れば、もう少し流星の軌跡が残ってくれそうです。
で、この設定で3時間くらい連続で撮った中で、最も流星の多く写った30分くらいを抽出。
これなら背景はそんなに飛びませんし、30分くらいの星景写真の方が星座の形が分かって良いかもしれません。

↓ こんな感じのイメージですね。
しぶんぎ座流星群_f0018464_845196.jpg
8月のペルセウス座流星群の時はこんな感じで挑戦してみます。
本当は、明日にでも撮りたいんですけどね。(^^;

by muto2100 | 2009-01-04 20:18 | コンポジット星景写真 | Comments(6)
Commented by つばくろ at 2009-01-04 23:11 x
こんばんは。
実は私もしぶんぎ座流星群を狙って、レンズの保温用懐炉も新調してスタンバイしてました。
しかし・・・残念ながら滋賀県は日が変わっても雲がべったりで、出撃をあきらめました(泣)

東京は良い天気だったみたいでうらやましい限りです。
魚眼の作品、流星が見えてなくても素敵です。

流星群はフィルム時代から何度もチャレンジしてますが、ほんとに難しいですね。
まともに撮れたのは、唯一2001年のしし座の流星雨くらいです・・・。
流星痕の残るくらいの明るいものでないと写ってくれないのが課題ですよね。
Commented by rin23n at 2009-01-05 00:02 x
こんばんは。
流星の写ったコンポジット星景は、私が目を通しているブログの方が撮られてました。
ただその方が撮ったのは随分暗い場所で感度も800まで上げていましたね。
偶然写ったそうです。
東京のような前景が明るくなる場所だとそちらの露出に頭が行ってしまって難しいですね(^^;
しかしながら寒い中の撮影頭が下がります。
十分素敵な作品です☆
Commented by unionspecial at 2009-01-05 23:25
mutoさんおめでとうございます^^
実は僕も4日未明に何故か空を少しの時間眺めていた一人です。
で北斗七星近くで、結構大きな流れ星を見て、あ!やった~と思っていたら・・・
こういうことだったんですね!でもそのころmutoさんは必死に撮影をして・・・
う~んスゴイ!!
Commented by muto2100 at 2009-01-06 08:09
つばくろさん、こんにちは。
>>残念ながら滋賀県は日が変わっても雲がべったりで、出撃をあきらめました(泣)
星の写真はこれが一番怖いんですよね。
天候に関しては祈るしかありませんから。

ただ、私の場合、天候には問題がなかったのですが、カメラの設定に問題がありました。
もう一度取り直したいです。(^^;
流星群は4月まで無いので、しばらく我慢ですね。
Commented by muto2100 at 2009-01-06 08:14
rin23nさん、こんにちは。
>>ただその方が撮ったのは随分暗い場所で感度も800まで上げていましたね。
私も、以前ウチの近所で偶然流星を撮ったことがあります。
そのときはISO1600でした。
その写真は捨ててしまったのですが、結構はっきり写ったんですよね。
あの経験を忘れていました。

SSを稼いでも流星の写りには関係ありませんからね。
短時間で感度を上げて撮らないといけないですね。
次回、頑張ります。
Commented by muto2100 at 2009-01-06 08:17
unionspecialさん、こんにちは。
明けまして、おめでとうございます。

>>でもそのころmutoさんは必死に撮影をして・・・
いえいえ、撮影自体はインターバルタイマーでカメラが勝手に撮り続けてくれますからね。
撮影ではなく、寒さと必死に戦っていました。^^
真冬の河川敷って、本当に寒いですよ。じっとしていたら死にますね。
なので、撮影中はずっと歩き回っていました。
次回は防寒対策を練るか、車で行って車中で待機するかにします。


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